以前、MDX-20用にと
コレット仕様のシャフトを作ってみたのですが思ったより使い勝手がよくなく長らく放置していましたが、この度改良することにしました。
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▲以前つくったコレット仕様スピンドルユニット |
以前のは純正品のスピンドルホルダを流用していたので、コレット仕様シャフトの突き出しが長くなったぶんスピンドルユニットの取り付け位置(低)のホームポジションではスパナがX軸キャリッジに干渉してコレットが交換できないという致命的な問題がありました。(取り付け位置(高)で使うしかないと)
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▲キャリッジが干渉してコレット交換できない |
今回スピンドルホルダを新たにつくることでこの問題を回避することにします。
色々思案した結果こんな感じになりました。純正に比べ10mmほど短くなってます。
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▲短くなったスピンドルホルダ |
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▲スピンドルユニット全体図 |
実際の製作ですが、精度が要求されるベアリングの装着部分は外注で作ってもらい、コストの関係上その他の部分はMDX-20で追加工することにしました。材質はMODELAで加工することを考えるとPOMがよかったのですがコストや放熱性を考えて純正と同じアルミ(A2017)にしました。
はめあい公差はメンテナンス性を考慮してK7にしました。
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▲外注したホルダ |
MODELAで追加工したホルダです。
POMなら2時間程で終わる加工工程を30時間ぐらいかけて加工しました。
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▲追加工したホルダ |
Z切り込み0.05mmでちまちま加工したのですがやはりMODELAの剛性がないためかツールがびびりまくりで加工面は荒いです。MODELAでアルミ加工はちょっと厳しいです。
手仕上げしてよしとします。
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▲裏側 |
ベアリング、シャフト、カップリングを組み込んで完成です。
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▲完成したスピンドルユニット |
早速、MODELAに取り付けて加工テストしようとしたところ問題が発覚しました。
ホルダ追加工時に寸法間違えたのかZ軸原点がずれてたようで裏面を1mmほど多く削りすぎてしまいモーターとの同軸度がずれてしまいました。
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▲軸同士が1mmずれている |
軸がずれたままだとモーターに余計な負荷がかかり異常な発熱や寿命に影響してきます。
実際にMODELAにとりつけテストしたところ過負荷エラーで異常終了していましました。orz
作り直しかと思いましたが、色々調べてみるとある程度の軸ズレならオルダムカップリングで対応できそうということがわかりました。
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▲オルダムカップリング |
アニメーションです。軸ズレ吸収してるのがよくわかりますね。考えた人すごいですね。
市販品ですと8mm軸と2.3mm軸を継ぐのがありませんでしたので8mm軸は市販品から流用して2.3mm軸用とスペーサーをMODELA用に新たにつくることにします。
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▲MODELA用カップリング |
MODELAで作った完成品です。
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▲左から8mm軸用、スペーサー、2.3mm軸用 |
MM-40(モーターユニット)に取り付けできるように、まず圧入されているピニオンをはずします。
ピニオンをはずすためには
こんな感じのプーラーを使用するのですが結構な値段しますし、構造をみるとネジをまわすだけのようなので以下の感じでMODELAで自作することにしました。
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▲自作プーラー |
完成した自作プーラーです。
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▲1.5mmノックピンと本体とM4ネジ |
自作プーラーを使ってモーターピニオンをはずします。
まず、MM-40のモーターカバーはずします。
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▲サイドのネジを緩める |
モーターを固定しているネジをはずします。
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▲赤丸のねじ |
自作プーラーをMM-40のベースに固定します。
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▲自作プーラーを固定したところ |
プーラーのノックピンをピニオンの中心にくるようにしてゆっくり締めていきます。
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▲モーターピニオンは水平にしてベースにひっかかるように |
10mmほどネジを締め込むとポロッとピニオンが取れます。
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▲抜き取ったピニオン |
MM-40を元通り組み上げて、2.3mmカップリングを取り付けます。
圧入ではなくM3セットスクリューで固定しています。
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▲2.3mmカップリング |
つづく
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