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2013年9月13日金曜日

スピンドルモーターの交換 その3


 前回交換したモーター(RS-365SH)を使用して実際に加工して検証してみました。





■実際に加工してみる。

 ちょうどモーターマウントを作る必要があったのでこれを検証がてらに加工してみることにします。被削材はA2017(ジュラルミン) で板厚は5mmです。

▲今回加工するモデル(モーターマウント)
【加工条件】
 ツール:ラジアルエンドミル2mm
 Z切り込み:0.03mm
 送り:5mm/s


 加工時間が両面で約12時間の大仕事です。
加工時間が長いのは純正のモーターに比べトルク(回転数)がないようなので念のため送りをデフォルト設定の半分の5mm/sとしたためです。


 まずは表面側の加工を行います。
 両面加工のため位置決めピンを使用しています。

▲A2017(ジュラルミン) t5mm


 表面内側のポケット加工終了。
 いい感じです。
 
▲ポケット加工終了


 外形の加工終了。

▲表面の加工終了


 ここまで約9時間と時間はかかりましたが、これぐらいゆるい加工条件だと負荷もほとんどなく(0.1A前後で無負荷状態の0.08Aとかわらない)、工具やモーターの寿命には有利になりそうです。


 
 次に裏面加工です
 ワークを裏面にひっくり返して固定します。
 今回、タブを設けてませんので、切り抜いた部品がズレてしまうので両面テープでも固定しています。(これが後にトラブルの原因になるのですが、、、)

▲裏面加工


 加工時間短縮のために前もって十字に切込みます。(これぐらいのちょっとした工夫でも30分ぐらいは短縮できます)


▲予備加工

 内側のポケット加工終了。


▲裏面ポケット加工終了

 交換したモーターは特にトラブルもなく、若干純正モーターに比べ発熱があるようですがヒートシンクの効果もあってか50度前後でおさまってますので問題なさそうです。


■トラブル発生!

最後に外形を加工します。
 ここまで特に問題なかったのでもう大丈夫だろうと思い食事の為1時間ほど席を外してたのですが
食事から戻ってみるとMODELAの方からガッガッガッ、ガリガリ、ガリガリと何やらいつもとは違う異音がしています。
 MODELAを見に行くと、本来加工する場所とは関係ないところを無理に削ろうとしてガリガリやってました。慌てて電源を切って加工を中止しました。


▲エンドミルがつけた傷跡


 発生の瞬間を見たわけでないので推測ですがおそらく以下のうようなことが起こったと思われます。

①両面テープでの固定が甘かった為、部品を切り抜いた際に部品がずれてしまう。
②ずれた部品とエンドミルが干渉してステッピングモータが脱調。
③脱調して座標がずれ、関係ないところを加工して更に脱調。

②と③を繰り返してたようです。


 本来、純正のモーターであれば②のモーターがロックした時点で過負荷エラーで止まるはずなのですが今回交換したモーターでは過負荷を検出せずにそのまま加工を続行してしまってます。

■なぜ過負荷エラーにならない?

 MODELAはモーターにおよそ1A以上ながれると保護回路が働き過負荷エラーで止まる仕様になっています。

 RS-365SHのデーターシートをみるとモーターロック時には1.32A流れるので一見問題ないようにみえるのですが実際には0.8Aほどしか流れていませんでした。


 
 モーターの抵抗をテスターで測定してみると21.4Ωありました。





 オームの法則の電流(I)=電圧(V)÷抵抗(R)にあてはめると

    19V÷21.4Ω=0.88A

実際の測定値とはあってそうです。

 データシートの数値に届かないのは電圧が低いのと、EMIやら配線コードでモーターの抵抗値が増えってしまったからなんでしょうか?とにかくこのモーターでは1A以上ながれないので過負荷を検出できないことになります。


■対策

 過負荷が検出できないと、モーターが焼損したり最悪発火するケースもあるので、無人運転させる際には過負荷を検出してエラーで止まってくれないのはちょっと心配です。

 ただ今回の場合は幸いにもモーターが熱くなる程度で済みましたのでそこまで心配する必要はないのかなという気もします。 どうしても心配な場合はMODELAはモーターが断線した場合もエラーでとまってくれますのでEMIボードにリセッタブルヒューズをとりつけることで対策になるかも?(手元に部品がなかったので未検証ですが)


■まとめ

 今回の検証で過負荷エラーにならないトラブルはありましたが、通常の加工は問題なくできるということがわかりました。(寿命については更に検証が必要ですが)
 難点は入手性でしょうか。自分の場合、正規代理店経由での入手は個数の関係上難しかったのでヤフオクで入手しました。

2013/913現在でもまだ出品されています。
http://auctions.search.yahoo.co.jp/search?auccat=&p=RS-365SH&tab_ex=commerce&ei=euc-jp

 値段が420円と純正モーターに比べて安いのでモーターの消耗が激しいヘビーユーザーの方は予備用に入手しとくのもあり?(ちなみに当方と出品者の方とは一切関係ありませんので)

 普通(?)のユーザーにとっては、パワーが純正より落ちますし、取り付けにははんだ付けが必要になるのでRolandさんが純正モーターを供給してる間は無理してこのモーターを使うメリットはあまりないかもです。



 次回は比較的入手が容易なRC用のブラシレスモーターへの交換に挑戦したいとおもいます。

つづく


■関連記事

・スピンドルモーターの交換 その1
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その2
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その4
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2013年8月9日金曜日

スピンドルモーターの交換 その2

 いくつかの代理店に見積と取り寄せをお願いしていたモーターなのですが、基本的に個人向けに小売りはしてないそうで入手が難しそうです。
どうも企業向けに100個とか1,000個単位でやりとするものらしく個人向けに1、2個での取り寄せは無理みたいです。(取扱代理店の方でたまたま在庫があった場合はその限りではないようですが)

■モーターの入手

 代理店経由での入手は諦め、ヤフオクで検索したところRS-365SHの出品がありました。
長期在庫品のジャンク扱いのようですが価格は420円で送料手数料含めても1000円ちょっとなのでダメ元で入手してみました。
▲入手したRS-365SHモーター



 早速、モーター単体だけをモデラに接続してみたところ、とりあえず認識/回転しましたので交換自体は問題なさそうです。あとは実際に加工してどれだけの性能がだせるか検証してみたいと思います。


■ノイズ対策

純正のモーターをみると『EMI Board』という基板がハンダ付けされています。
モーターのノイズ対策用の基板のようです。
▲EMI Board


 基板には0.01μFの3端子コンデンサ(RSで入手可)が2つあります。
ブラシモーターの場合構造上ブラシとコミューターの間でノイズが発生していますのでこういった基板でノイズ対策をしてるようです。
 この基板と配線を再利用するのが手っ取り早そうですがせっかくなんでEMI BoardをMODELAでつくってみることにします。

■EMI基板の製作

 回路設計に使うCADソフトはEagleが有名らしいのですが、RSコンポーネンツで購入する場合RSコンポーネンツが無料で配布しているDesignSpark PCB(http://www.designspark.com/)を使用すると便利そうだったので今回こちらのソフトを使用しました。
 
回路図はこんな感じです。

▲回路図


 コンデンサは手元にあった0.1μFのセラミックコンデンサを使用して、あとはフライホイールダイオードと電流測定用の出力ピンを追加しました。

 基板レイアウトはこんな感じです。
▲基板レイアウト

 こんな簡単な基板でもマニュアルと睨めっこし試行錯誤しながら丸2日かかりました^^;

 ここから更にMODELAで加工できるようにするのに四苦八苦するのですが、備忘録的メモで大まかに説明するとPDFに出力してイラレでDXFに変換してライノで読み込んでとなんかわけわからんことしてます。

▲イラレで読み込みDXFに変換


▲ライノに読み込みサーフェスに変換
▲Solidworksで外形調整

▲紙フェノール基板をテーブルに固定

▲配線パターン加工


▲外形加工
▲ダイオード、コンデンサ、出力ピン

▲miniDIN8ピンコネクタ

▲ピニオン


▲各パーツを半田付けしてモーターに取り付ける



▲完成

■検証 

まず加工する前に外部電源を使用して性能を検証してみました。
▲検証結果

 純正とくらべてトルクがないのか回転数が1割ちょっと落ちてるようですが加工には問題なさそうです。


 次回は実際に加工して検証してみたいと思います。

つづく

■関連記事
・スピンドルモーターの交換 その1
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その3
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その4
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2013年6月2日日曜日

スピンドルモーターの交換 その1

●モデラのモーターについて
 モデラのモーターの寿命は約700時間になります。
 モーターの寿命がくると交換するわけですが、スピンドルモーターユニット(MM-40)ごと交換になるのでこれが結構な出費になります。(価格は1万5千円。実売で1万円ぐらい)
 モーター単体だけ交換できれば出費も抑えられるのでは?ということで色々検証してみることにします。
▲MM-40

 まずはMM-40に使われてるモーターを調べてみます。
 カーバーを取り外してみますと、モーターのラベルには「SAGAMI MICRO 2838N 89」と書いてあります。
 2838というのはモーターの直径28mm高さ38mmと言う意味ですかね。


▲MM-40のモーター
 ググってみると相模マイクロ株式会社(http://www.sagamimicro.co.jp/)とういう会社の製品のようです。
 MODELA専用の特注品なのか製品情報には該当型番がありません。
 とりあえず仕様を調べるため外部電源を使って検証してみることにします。
 テストはスピンドルユニットを装着した状態で行います。

▲外部電源とテスター(電流測定)

▲デジタルタコメータ(回転計)


 検証結果は以下ようになりました。
 電圧が上がれば回転数が増えるのは想像つきますが電流値は殆ど変わらないんですね。
 あとモデラの主軸回転数はメーカー公表で6500rpm(19V)となっていますが検証結果では9200rpmと仕様にくらべかなり早く回転しています。
 回転数や電流値は当然負荷によって変わるとおもうので、メーカー仕様ではモーターの最大効率時の数字を使用しているのでしょうか?


●安全機能について
 MODELAには電流を監視して過負荷を検出するとモーターへの電源遮断して停止する保護回路が組み込まれてます。この安全機能がないとモーターが焼損したり最悪火災に至る可能性もあります。この安全機能についても検証してみることにします。


 MM-40とMODELAとの接続は電流を測定する為、コネクタにワイヤー直接突っ込んで電源をとりだしてます。

▲モデラ本体側コネクタ


▲ミニDIN8P ピンアサイン

 スピンドルユニットに鉄棒をセットし、無負荷回転状態からペンチで徐々に拘束していきます。
 ちょっと乱暴なやり方ではありますが、他に方法が思いつかなかったので、、
 摩擦で熱が発生するのでアルミ板を間にはさんでます。



▲ペンチで拘束


 テスターで測定してるのであくまでも目安ですがだいたい1Aを超えたあたりで安全機能が働きモーターが停止しました。
 
▲パネルLEDが点滅してモーターが停止する

●モーターの選定

 これらの検証結果を踏まえてモーターの選定を行うわけですが、実はモデラ掲示板(http://www.tagiya.co.jp/bbs/201101010112.htm)を覗いてみるとすでに有志の方でモーター交換に成功しているようです。
 掲示板の情報によるとマブチモーターのRS-385PH、RS-365SHがそのまま交換できるとのこと。
 マブチモーターのサイト(http://www.mabuchi-motor.co.jp/ja_JP/product/p_0301.html)でデーターシートが公開されていたので確認してみます。

▲RS-385PH

▲PS-365SH

 無負荷時の電流がそれぞれ0.07~0.25Aで保護回路が働く1A以下だからとりえあず交換可能ということでいいんでしょうかね?
 モータ始動時の突入電流で保護回路が働く場合もあるようでその場合はセメント抵抗を直列に入れて調整する方法もあるようですがなるほどよくわからん状態ですので、とりあえずは販売店に上記モーターの見積もりと取り寄せをおねがいしました。


つづく。
■関連記事
・スピンドルモーターの交換 その2
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その3
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その4
http://modela-fan.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html


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