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2014年9月23日火曜日

デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その6

 デルタ型3Dプリンタ『Be Kossel』の続きです。
 前回、1タワー分の部品が完成しましたので、今回は実際に動かす為の下準備をおこないます。

■下準備

・制御基板について


 3Dプリンターを制御する基板です。

 制御基板には低価格の8ビットマイコンから高性能の32ビットマイコンを使ったものまで様々なものが開発・販売されています。(http://reprap.org/wiki/List_of_electronics)

 多くの製品がオープンソースで開発されていて情報が公開されていますので、市場には本家以外にもクローンや派生製品が沢山溢れています。

 買う側からすると選択肢がたくさんあるというのはとても良いことではあるのですがたくさんありすぎてどれを選択していいのか迷ってしまいますが 多くの3DプリンターではArduino系の制御基板が採用されているようです。

ちなみに、本家Kosselでは以下の制御ボードを推奨しています。

Baboi(Reprapwikiより)

Azteeg_X3(Reprapwikiより)

RAMPS_1.4+ArduinoMEGA(Reprapwikiより)

 ▲Printrboard(Reprapwikiより)

Brainwave(Reprapwikiより)

 この中から選ぶとすると、値段や入手性などを考えると『RAMPS_1.4 + Arduino MEGA』がよさそうですです。 初期に開発された製品で他のものに比べて性能が見劣りがちですがその分日本語での情報も多いので初心者にはやさしそうです。

 更に調べてみると『RAMPS_1.4 + Arduino MEGA』を一枚のボードに一体化したRUMBAというの制御基板を発見。 

http://reprap.org/wiki/RUMBA



▲RUMBA一式
 Arduino MEGAのコンパチブルでトリプルエクトルーダーを想定していてモータードライバが6軸分!?もあります。

▲接続イメージ


入手先はrerapwikiで紹介されてたあったRepRapDiscount Onlineサイトで購入しました。

 モータードライバがA4988タイプとDRV8825タイプがあり、今回は値段が安いA4988タイプ(119ドル+送料20ドル=139ドル)を選択しました。ケーブルやらプーリーなどがセットになっているのでかなりのお得感。他の中華サイト(AliExpress等)ですとさらに安く買えるようです。

・ファームウェアについて


 御基板を決めたら基板を動かすためのファームウェアを選びます。

 こちらも様々なものがありrerapwikiで紹介されてるのだけでも12種類あります。

 (羅列するのも面倒なので下記URL参照してください)

 http://reprap.org/wiki/Firmware

 デルタ対応のファームウェアで有名どころなのがMarlinRepetier-Firmwareの2つのようなので、このどちらかを採用しとけば問題なさそうです。どちらにするかは好みなんでしょうが、今回はRpetier-Firmwareにしました。

▲Repetier Firmware

・ホストプログラムとスライサーについて

印刷したい3Dモデルから印刷用のデータを作成して3Dプリンターに送信するソフトウェアです。

 その他に3Dプリンターの速度やヒーター制御などもおこないます。

 これらのプログラムも様々なものが開発されているのですがRepetier-Firmwareに最適化されているRepetier-hostが使いやすそうなのでホストプログラムはRpetier-Hostにします。

 スライサーもいろいろあるようですね。(;´∀`)

  http://reprap.org/wiki/Slicer

  ・Skeinforge

  ・Slic3r

  ・Cura

  ・RepRapPro_Slicer

  ・Kisslicer

  ・E3D

 スライサーによって生成されるG-CODEに癖があるようで品質も変わるようです。

 現時点ではよくわからないので出力できるようになってから検討したいとおもいます。

・電源について

電源は12Vが必要なので身近なPC用のATX電源を流用してる方も多いようですが、自分はヤフオクで安定化電源を購入しました。12V400Wで送料含めて3000円ちょっとでした。


▲12V 安定化電源
キーワードを『12V』、『安定化電源』で検索するといっぱいでてきます。

 にしても、400W 電源が3000円で買えちゃうんですね。有名どころですと100Wでもこの値段じゃ買えませんよね。基板もそうですが安すぎて心配。(´・ω・`)

■制御基板の設定


・RUMBA - トラブル発生!?

注文したRUMBAですが無事とどきました。海外からの発送なので不着が心配でしたが、注文してからだいたい2週間ほどで届きました。発送元をみると香港からのようです。

▲届いたRUMBA

 早速、PCと接続して設定しようとしたところ、なぜか認識しないです。

 USBシリアル変換にチATmega8U2/16U2が使われてるのでドライバをインストール必要があるようです。下記サイトからドライバを入手します。

 ・RUMBA USB Driver for Windows

 ドライバをインストールしてみたのですが、それでも認識してくれません。 USBコネクタの指し具合で通電したりしなかったりするので、なんとなく接触不良っぽいのですがよくわかりません。(?_?)
 
 一応販売元にメールでアドバイスを求めまたのですが、Google翻訳での英文メールで意味が通じなかったのか現時点で音沙汰なしです。これぐらいのトラブルは自力でどうにかしろってことなんでしょうか?

 トラブルの様子の動画をアップしました。もし原因わかる方いましたらコメントくださいm(_ _)m



 ・他の制御基板の入手


 せっかく購入したRUMBAですが、そういう状況なので一旦使用を保留します。

 もう一枚RUMBAを注文してもいいのですが、同じトラブルにあうと自分のスキルではお手上げ状態ですし、どうせ購入するのなら他の制御基板検討してみることにします。

 で、新たに購入したのがこれ。

・Sanguinololu ( http://reprap.org/wiki/Sanguinololu )

▲Sanguinololu


 チップはATmega644PでMEGAに比べてI/Oポートが少なくなっているのでモータードライバが4軸分でRUMBAと比べると見劣りしますがその分お手頃な価格になっています。予算も限られてるのでその点ありがたいです。RUMBAのA4988モータードライバもそのまま流用できるのも助かります。


▲接続イメージ
 購入先はBanggood.comで送料込で50ドルぐらいでした。モータドライバーなしの基板のみですと30ドルちょとで更に安いのですがせっかくなんでモータードライバのセットを注文しました。
が、届いたのは基板のみ。 しかも、電源コネクタがATX電源タイプ。(商品説明の写真ではネジ端子になってたのですが、、、)

▲届いたSunguinololu

 電源コネクタの件は余ってるATX電源があるのでそれをつかうとして、モータードライバの欠品は痛いのでダメ元で販売元に問い合わせてみました。グーグル翻訳メールでのやりとり数回の後、なんとか無事送ってくれることになりました。後日ちゃんと届きました。海外通販で初のトラブルでしたがちゃんと対応してくれてよかったです。

 動作確認もPCとUSBケーブルで接続するだけで問題なく認識してくれました。

・BeKossel Towerユニットと接続する

 BeKossel TowerユニットとSanguinololuを接続します。

 下図の接続イメージのようになります。

▲接続イメージ

▲電源とPC

▲マイクロフォトセンサー

▲ステッピングモーター
 モーターとフォトセンサーの接続には本来モレックスのコネクタ(Molex 22-01-2046Molex 22-01-2035)を使用するのですが、購入するのも面倒ですしRUMBA付属のケーブルがそのまま使えたのでこれで接続しました。

・ATX電源を単独で使用できるようにする


 ATX電源はそのままだと電源が入りませんので、メインコネクタの黄緑の線と黒の線(複数線あるのでどれでもいい?)をショートさせます。ショートさせるには道通してるのならなんでもいいみたいなので余ってる抵抗使いました。



▲PC電源のメインコネクタ
 正常にATX電源がONになるとファンが回転しLEDが点灯します。

 
▲LED点灯

・何かがおかしい!? - トラブル発生

 ここまで大きなトラブルなく順調に来ましたがトラブル発生です。

 具体的な症状としては

  ・ATX電源がOFFになる。
  ・PCのUSBが認識しなくなる。
  ・Sanuginololuの電源コネクタ近くのコンデンサが発熱
  ・LM7805レギュレーターの発熱

 色々検証してみると、基板に電源コネクタを挿すと電源の安全装置が働いたのかATX電源がOFFになっているようです。何度か抜き差ししてみるとPCのUSBが認識しなくなったり、ATX電源がOFFにならないケースもあるのですがその時は基板から焦げ臭い匂いがしてきたので慌ててプラグを抜く始末。

 素人的に考えても電源周りのトラブルっぽいのはわかるのですが、何が何やらお手上げ状態。

 ジャンクPCから取り出したATX電源なのでこれが原因かと思いましたが、単体で動作させるとちゃんと12V/5V出てましす、念のため別のATX電源をつなげたところ同じように安全装置がはたらいて電源がOFFになります。

 気のせいか電源コネクタを指すと火花みたいなもの見えます((((;゚Д゚))))ガクブル

 ATX電源側に問題ないとすれば基板の不良品ということになるんでしょうか?RUMBAに続いてまたもや不良品つかまされるとはついていないです。(;´д`)トホホ…

・今後の対応

 凹んでいてもしょうがないので気を取り直して今後の対応を検討します。
 対応案は以下の3つ

 1.販売元にクレーム
 2.新たに制御基板を購入
 3.原因調査続行
 

 1.販売元にクレームについて
 制御基板の不良なら素直に販売元にクレームを入れて返品なり交換してもらうのがよさそうですが、Google翻訳英語メールのやりとりうんざりですし、そもそも現時点で制御基板の不良とは確定してませんのでクレームは早計すぎる?

 2.新たに制御基板を購入について
  もう一枚新たに制御基板を購入するのが一番手っ取り早そうです。
  さすがに海外からの購入はリスク高すぎるので、購入するとしたら国内でしょうか。
  ちょっと調べてみると国産のSanguinololu互換ボードでMomoinololuというのを発見。
  本家のSanguinololuをブラッシュアップした製品ですごく良さそうです。
  修理プログラムも用意されていて安心サポート体制です。
  ただ価格は本家の倍ぐらいします。
  予算が足りねえ、、、って最初からこれ購入しとけばよかったんですが後の祭り。(´・ω・`)

 3.原因調査続行
  素人だからとか初心者だかと言い訳がましいこと言わずに原因調査をする。
  やれることはまだあるはず。

・原因調査続行

ってなわけで、原因調査を続行します。

 まずは某掲示板の電気工作初心者スレで質問しました。あくまでも人任せ(;一_一)

 そこでのアドバイスによると電源周りのトラブルで多いのは逆接(+と-を逆に接続)だそうです。

 逆接といわれてもコネクタに爪ついてるし逆に差しようがないのですが、一応確認してみます。


▲爪の位置


▲正しく接続されている

 基板の裏側も確認してみます。



▲基板裏側

 特に問題なさそうです。

 一部ハンダ付けが汚いところがありますが問題なさそう(根拠なし)

 電源コネクタ部分にシルクスクリーンがあり12VとGNDの位置も問題なさそう、って、、ん!?


▲爪の位置?

 何やらコネクタの爪の位置らしいのがプリントされてます。

 もう一度コネクタ側を確認。


▲爪の位置は基板外向き

 コネクタの爪は基板の外側にあります。

 もう一度基板裏側を確認。


▲爪の位置?

 コネクタの爪の位置らしきものは基板の内側になっています。

 ネットで拾った表側のシルクスクリーンの画像も確認してみます。


▲爪の位置?

 やはりコネクタの爪の位置らしきものは基板の内側になっています。

 ネットで拾った他のSanguinololuの実物写真とも比べてみます。


▲爪の位置

 コネクタの爪の位置は基板の内側になっています。

 もう一度、手元にあるSanguinololuを確認してみます。


▲爪の位置

 コネクタの爪の位置は基板外側になっています。

 コネクタで見えにくいですがコネクタとコンデンサの間に爪の位置らしきシルクスクリーンが確認できます。

 もう一度、裏側の、、、、ってもう確認はいいか。

 これはコネクタの向きを逆にしてハンダ付けしてしまったってことなんでしょうか????
 いくらなんでも検品して出荷されてるだろうしコネクタの向きはこれが正しくて、ATX電源によってプラスとマイナスが逆になる場合があるんでしょうかね。

・原因は電源の逆接と判明


 ま、とにかく原因は某掲示板の助言どおり電源の逆接と判明したので対処します。

 ATX電源のコネクタ一度ぶった斬ります。
 
▲ATX電源のコネクタ

 線の端にバナナプラグをハンダ付けし、黒-茶間で接続しなおします。



▲黒-茶間で接続

 これで正しく制御基板に12V供給できるようになりました。


▲コネクタの向きは逆だけど逆接回避


 電源コネクタを基板に接続しても、ATX電源がOFFになることないので正常に供給されているようです。

・5Vが供給されない!?

問題なく動いているように見えてたSanguinololuですが、テスターでLM7805を調べてみると5Vが出力されていないようです。orz

 逆接を繰り返している時にかなり発熱してましたから、それが原因で壊れてしまったっぽいです。 
 幸いにも手元に予備のLM7805があるので交換してみることにします。 

 まずはハンダゴテをLM7805の足に当てながら基板から取り外します。

 ただ中々難儀な作業で結局ニッパーで切りました。

▲破損したLM7805

制御基板に残った足も何とかとれたのですが、ランドにまだハンダが残ってます。 
 





 あとはドリルで穴開ければいいかと思いましたが、ランドの銅箔が剥がれて絶対やっちゃダメだそうです。

 はて、どうしたもんかと途方にくれていたところ、ふとSanguinololuの電源のコンフリクト問題というのをおもいだしたました。 以下のブログのコメント欄でそのことにふれています。

  Genie's Blog - Sanguinololu Rev.1.3 改


 USB端子から出力されている5VとLM7805が出力する5Vが衝突する問題らしいです。

 何が問題なのかは不明ですが問題あるのなら取付けないほうがよさそうです。
ヾ(・∀・;)オイオイ

 LM7805から出力される5VはATmega644Pとリミットスイッチ端子への供給をおこなっています。

 ATmega644PはUSB端子出力5Vから供給できますし、リミットスイッチ端子にはLM7805出力の5VかATX電源出力の12Vの選択ができます。

 今回使用するフォトセンサーは5V~24Vまで対応しているので12Vでも問題ありません。

 PCと接続した状態でしか使用できない不便はありますが動作検証には問題ないのでこれでよしとします。

・リミットスイッチ端子への電源供給

リミットスイッチ端子への5V/12V切替は基板裏側にあるソルダーパッドで行います。

▲ソルダーパッド

3つあるソルダーパッドの左から2つをハンダで盛ってつなげてあげます。



▲ハンダを盛る


 これでリミットスイッチ端子に12Vが供給されるようになりました。



・ステッピングモータの電流値の設定

ステッピングモータに流す電流値を決めA4988に設定します。

 A4988は最大で2Aの電流を流せます。

 今回使用するステッピングモータPKP244D15Aの定格は1.5Aになります。

▲PKP244D15AL

 電流値を設定するには各A4988基板の半固定抵抗のボリュームを調整して行います。


▲半固定抵抗

 半固定のボリュームとGND端子間の電圧を測定し、希望の電圧値に調整します。
 時計回りに回すと電圧が増え、反時計周りに回すと電圧がさがります。

▲ボリューム回転させて調整する


 設定する電圧は以下の式から求められます。


 電圧 = 設定電流 x 0.4 


 例えば1.5Aに設定する場合は、1.5Aに0.4をかけた0.6Vになるように調整します。
 

 ただし、最大2Aまで流せるA4988ですが適切な放熱対策していることが前提のようです。適切な放熱対策をしていないとチップがすぐ焼損してまうようです。 一応申し訳程度のヒートシンクで対策は行っていますが1.5Aには対応できなさそうです。

 ですので今回は動作確認だけですので、とりあえず1Aに抑えて調整します。(1A x 0.4 = 0.4V)
 
 ※電流値は最終的に組み上げた上でモーターが脱調しない程度に尚且つ無駄な発熱もしない程度の電流値で運用するみたいです。

▲0.4Vになるように調整

 あと調整する上で注意点として、ボリューム端子を調整する時に精密ドライバを利用するケースが多いようですが、ボリューム端子に通電してるので金属製のドライバを使うと問題起こることがあるようです。

 なので調整には樹脂などの絶縁性の精密ドライバを使うほうがいいみたいです。

 自分はRUMBAに付属していたものを使用しました。

▲絶縁性精密ドライバ



 かなり長くなりましたが、制御基板側の設定はこれで概ねおわりました。
 
 次回はソフトウェア側の設定をおこないます。


 つづく。


【関連記事】

・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その7
・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その5
http://modela-fan.blogspot.jp/2014/05/3d-kossel.html
・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その4
・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その3
http://modela-fan.blogspot.jp/2014/03/3d-kossel.html
・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL その2
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/12/3d-kossel_29.html
・デルタ型3Dプリンタ KOSSEL
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/12/3d-kossel.html

2014年1月30日木曜日

T溝テーブルfor MDX-20 R3

 以前、MDX-15用に作ったT溝テーブル(R2)が思った以上に使い勝手がよかったので、今回MDX-20用にも製作してみました。

▲T溝テーブル for MDX-20 R3

 T溝ナットはR2と同じM4の板ナットを使用します。
 近所のコーナンで16個100円で購入しました。(以前は30個ぐらい入ってた気がするけど値上げした?)
▲板ナットM4

■R2→R3の変更点
 MODELAへの固定方法を付属のローレット付きM4ねじから六角穴付M4x6ねじに変更しました。付属のねじは工具を使わずに固定できて便利なのですが、しっかり締めないと加工中に緩んだりすることがありますのでちょっと面倒ですが六角レンチを使用して固定するようにします。(座ぐり穴を設けるだけでいいので形状も前回のよりシンプルになり加工もしやすくなりました。)

▲六角穴付きM4ねじで固定

 純正テーブルと比較するとサイズは一回り大きくなってます。
MDX-20の加工範囲を超えてしまってるのでテーブルの面だしは基本できなくなってしまいましたがサイズが大きくなった分使い勝手はよくなってると思います。

▲純正テーブルとのサイズ比較(青いエリアが純正)

 これらの変更点を反映したMDX-15用のテーブルもつくってみました。

▲MDX-15用 T溝テーブル


 自分で製作してみたい方は以下のサイトに3Dデータ公開していますのでご自由にどうぞ。

・T-Slot table for mdx-20/15 R3
https://grabcad.com/library/t-slot-table-for-mdx-20-15-r3-1


■Yahooストアはじめました
 Yahooストアにて販売(受注生産)をはじめました。
 やる気のない商品ラインナップで恐縮ですが、興味のある方は以下のリンクからどうぞ。


T溝テーブル for MDX-20 R3



■関連記事
・T溝テーブルfor MDX-15の製作
http://modela-fan.blogspot.com/2013/04/tfor-mdx-15.html

・T溝テーブルの製作
http://modela-fan.blogspot.com/2012/09/t.html

2013年9月13日金曜日

スピンドルモーターの交換 その3


 前回交換したモーター(RS-365SH)を使用して実際に加工して検証してみました。





■実際に加工してみる。

 ちょうどモーターマウントを作る必要があったのでこれを検証がてらに加工してみることにします。被削材はA2017(ジュラルミン) で板厚は5mmです。

▲今回加工するモデル(モーターマウント)
【加工条件】
 ツール:ラジアルエンドミル2mm
 Z切り込み:0.03mm
 送り:5mm/s


 加工時間が両面で約12時間の大仕事です。
加工時間が長いのは純正のモーターに比べトルク(回転数)がないようなので念のため送りをデフォルト設定の半分の5mm/sとしたためです。


 まずは表面側の加工を行います。
 両面加工のため位置決めピンを使用しています。

▲A2017(ジュラルミン) t5mm


 表面内側のポケット加工終了。
 いい感じです。
 
▲ポケット加工終了


 外形の加工終了。

▲表面の加工終了


 ここまで約9時間と時間はかかりましたが、これぐらいゆるい加工条件だと負荷もほとんどなく(0.1A前後で無負荷状態の0.08Aとかわらない)、工具やモーターの寿命には有利になりそうです。


 
 次に裏面加工です
 ワークを裏面にひっくり返して固定します。
 今回、タブを設けてませんので、切り抜いた部品がズレてしまうので両面テープでも固定しています。(これが後にトラブルの原因になるのですが、、、)

▲裏面加工


 加工時間短縮のために前もって十字に切込みます。(これぐらいのちょっとした工夫でも30分ぐらいは短縮できます)


▲予備加工

 内側のポケット加工終了。


▲裏面ポケット加工終了

 交換したモーターは特にトラブルもなく、若干純正モーターに比べ発熱があるようですがヒートシンクの効果もあってか50度前後でおさまってますので問題なさそうです。


■トラブル発生!

最後に外形を加工します。
 ここまで特に問題なかったのでもう大丈夫だろうと思い食事の為1時間ほど席を外してたのですが
食事から戻ってみるとMODELAの方からガッガッガッ、ガリガリ、ガリガリと何やらいつもとは違う異音がしています。
 MODELAを見に行くと、本来加工する場所とは関係ないところを無理に削ろうとしてガリガリやってました。慌てて電源を切って加工を中止しました。


▲エンドミルがつけた傷跡


 発生の瞬間を見たわけでないので推測ですがおそらく以下のうようなことが起こったと思われます。

①両面テープでの固定が甘かった為、部品を切り抜いた際に部品がずれてしまう。
②ずれた部品とエンドミルが干渉してステッピングモータが脱調。
③脱調して座標がずれ、関係ないところを加工して更に脱調。

②と③を繰り返してたようです。


 本来、純正のモーターであれば②のモーターがロックした時点で過負荷エラーで止まるはずなのですが今回交換したモーターでは過負荷を検出せずにそのまま加工を続行してしまってます。

■なぜ過負荷エラーにならない?

 MODELAはモーターにおよそ1A以上ながれると保護回路が働き過負荷エラーで止まる仕様になっています。

 RS-365SHのデーターシートをみるとモーターロック時には1.32A流れるので一見問題ないようにみえるのですが実際には0.8Aほどしか流れていませんでした。


 
 モーターの抵抗をテスターで測定してみると21.4Ωありました。





 オームの法則の電流(I)=電圧(V)÷抵抗(R)にあてはめると

    19V÷21.4Ω=0.88A

実際の測定値とはあってそうです。

 データシートの数値に届かないのは電圧が低いのと、EMIやら配線コードでモーターの抵抗値が増えってしまったからなんでしょうか?とにかくこのモーターでは1A以上ながれないので過負荷を検出できないことになります。


■対策

 過負荷が検出できないと、モーターが焼損したり最悪発火するケースもあるので、無人運転させる際には過負荷を検出してエラーで止まってくれないのはちょっと心配です。

 ただ今回の場合は幸いにもモーターが熱くなる程度で済みましたのでそこまで心配する必要はないのかなという気もします。 どうしても心配な場合はMODELAはモーターが断線した場合もエラーでとまってくれますのでEMIボードにリセッタブルヒューズをとりつけることで対策になるかも?(手元に部品がなかったので未検証ですが)


■まとめ

 今回の検証で過負荷エラーにならないトラブルはありましたが、通常の加工は問題なくできるということがわかりました。(寿命については更に検証が必要ですが)
 難点は入手性でしょうか。自分の場合、正規代理店経由での入手は個数の関係上難しかったのでヤフオクで入手しました。

2013/913現在でもまだ出品されています。
http://auctions.search.yahoo.co.jp/search?auccat=&p=RS-365SH&tab_ex=commerce&ei=euc-jp

 値段が420円と純正モーターに比べて安いのでモーターの消耗が激しいヘビーユーザーの方は予備用に入手しとくのもあり?(ちなみに当方と出品者の方とは一切関係ありませんので)

 普通(?)のユーザーにとっては、パワーが純正より落ちますし、取り付けにははんだ付けが必要になるのでRolandさんが純正モーターを供給してる間は無理してこのモーターを使うメリットはあまりないかもです。



 次回は比較的入手が容易なRC用のブラシレスモーターへの交換に挑戦したいとおもいます。

つづく


■関連記事

・スピンドルモーターの交換 その1
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その2
http://modela-fan.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

・スピンドルモーターの交換 その4
http://modela-fan.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html


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