2013年5月3日金曜日

レジンキャストの加工

 レジンキャストとは2種類の液体を混合するだけで樹脂に固まる合成樹脂です。
主に部品の複製やガレージキットなどで使われるものですがモデラの被削材として加工テストしてみました。(ちなみに本来のレジキャストの意味は「合成樹脂の成型方法」を意味する言葉らしいです。wiki参照

 加工テストに使用したデータは以下のような女性上半身にしました。

▲女性の上半身データ

● レジンキャストは各社から何種類か発売されていますが、今回は『ボークス造形村 EXキャスト ホワイト 120秒タイプ』を使用しました。

▲今回使用したレジンキャスト

●加工データに合わせたレジンブロックを作ります。
レジンブロック(約110 x 63 x t30mm)

この大きさで約220g使いました。コスト的には400円~500円ぐらいになるのでしょうか。


●使用する工具は粗加工に4mmラジアス、仕上げにR0.75mmボールを使用します。
▲4mmラジアス(下)、R0.75mmボール(上)

●レジンブロックをモデラにセットします。
▲モデラにセット


●まず最初に4mmラジアスで荒加工します。
送り速度:8mm/s
Z切り込み:1.5mm
加工時間:約3時間


▲正面側の荒加工



▲正面側の荒加工完了

Z切り込み量が1.5mmだとちょっと厳しい感じだったので背中側はZ切込み量を1mmに変更しました。



▲背中側の荒加工



▲背中側の荒加工完了

● R0.75mmで仕上げの前に4mmラジアスで削れなかった削り残し部分の加工をします。
送り速度:12mm/s
Z切り込み:0.5mm
加工時間:約30分


▲R0.75mm削り残し加工



▲R0.75mm削り残し加工完了

●R0.75mmで仕上げします。
送り速度:12mm/s
ピッチ:0.2mm
加工時間:約2時間


▲R0.75mm仕上げ加工

▲R0.75mm仕上げ加工完了


▲上半身正面側

▲上半背面側



●まとめ
 アンダーカットや工具の入りきらなかった箇所など加工できなかった部分はありますが水着部分や女性特有の曲面部分も概ね再現できてます。
加工後の手仕上げも容易ですしモデラの被削材としてはかなり良好だと思います。
同じ樹脂系のABSにくらべても加工のしやすさ(加工時間短縮)やコスト的にも有利になりそうです。
注意点としては樹脂自体に溶剤が含まれてますので加工中かなりシンナー臭がしますので換気には注意が必要です。


▲削れなかった部分(赤い部分)

▲加工の様子



●以下、今回使用したレジンキャストです。(※アフィリエイトリンクです。)

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